中国の領収書

中国に旅行した人の中には、紙質の悪い複写式の領収書を見たり、実際手にした人もいるかと思います。(業種によって複写の枚数は2枚から5枚ぐらいまで決まっているようです。)日本では、発生主義とか引渡基準がよく問題になりますが、中国では領収書主義と言われるほど、よく領収書が問題になります。というのは、中国の領収書は税収徴収管理法で決められており、増値税(日本で言えば消費税)専用領収書は国務院税務主管部門が指定した企業でしか印刷できません。また、その他の領収書も、各省、自治区、直轄市国家税務局、地方税務局が指定した企業でしか印刷できません。もし非法で領収書を印刷した場合には、罰金が課せらたり刑罰に処せられることになります。従って領収書さえあれば、実際発生していない費用も経費として認められ、逆に実際費用として発生していても、領収書が無ければ経費として認めてもらえない訳です。従って、当然誰もが考えるであろう領収書の売買が行われているのも一つの現実です。

(伊東 晴俊 記)

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