第9章 視察感想文

Ⅱ.「米国調査研究視察に参加して」

今回の米国調査研究視察に参加してもっとも印象深かったのはEA協会、及びEA事務所への訪問でした。
10月5日午前8時カリフォルニア州サクラメントのEA協会へ出発しました。
協会ではEAの契約、損害賠償保険、研修制度、税務援助の内容等の質問に対する回答がなされましたが、ここでは、

  1. 記帳代行は原則として行っていない。(もし行えば高額な請求となる。)
  2. CPA、EAともにFP業務(金融コンサルティング業務)へと主たる業務がなりつつある。
  3. 研修制度の徹底(スーパーセミナー等)
  4. 損害賠償保険(本税負担)へ"Peace Of Mind"のため加入する。と言われていた点が強く記憶に残りました。

EA協会の人々との昼食の後、Baradat EA事務所へ向かいました。そこで、特に目を引いたのは実際にパソコンの前で、電子申告ソフトの操作を説明していただいたことです。また、この事務所の隣にはもう一つ事務所があり、納税申告代行業務、記帳代行業務をそれそれ主業務として経営されている様子でした。納税申告代行業務だけで十分営みが成り立つのは、日本でいう年末調整制度がなくほとんどの国民が確定申告の対象となっているからでしょうが、今後日本においてもこの方向に向かっていくと考えられます。したがって、米国における低所得者等が対象の税務援助制度及びプログラムと等しい制度の確立が必要だと感じました。当日の通訳の方が全米最大の申告仲介会社であるH&Rブロック社の方で質問と回答が非常にスムーズにすすみました。サクラメントに向かうバスの中で質問事項がほぼ解決されたほどです。
今回の視察旅行は個人的に事前準備がほとんどできていませんでした。
各テーマだけでなく、総合的な知識を収集するという常日頃からの姿勢が必要であると痛感しました。また同時に会話力特にヒアリング力の必要性を感じました。
現在、激動する世界の中で日本国では規制緩和が進み、アメリカン・スタンダードに追随せざるを得ない状況だと思います。
そういった中で今回の研修旅行に参加し、米国現地で経験したことは 今後の仕事に生かしていきたいと思います。 最後に、団員の先生方、コーディネーターの先生方、事務局職員の皆様に深く感謝申し上げます。

(粕谷 昌志 記)

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